近江八幡ライフスタイルツーリズム④
水郷と沖島に流れる優しい時間

ヨシ原が茂る水郷をゆっくりと船で巡る、豊かな風土で育ったイチゴやブドウを摘み取り頬張る、琵琶湖に浮かぶ沖島でのんびりと散歩する、そんなのどかで優しい時間が八幡堀からわずかの距離に広がっています。

近江八幡ライフスタイルツーリズム④水郷と沖島に流れる優しい時間

水と生きる、近江八幡。

かつて琵琶湖周辺には、たくさんの内湖がありました。その多くが干拓地となり、広大で美しい農地が広がるところとなりました。残された中で琵琶湖最大の内湖である「西の湖」にはヨシ原が茂り、生物と人が共生する世界を創っています。琵琶湖が真ん中に佇む滋賀では、暮らしの中で水を巧みに活用する知恵と技術が培われ、水を敬い、畏れ、安らぎを求めた「水の文化」が脈々と息づいています。その文化的価値は高く評価され、「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産-」として日本遺産にも認定されています。

ヨシ原を湛える美しき水郷

西の湖の湖畔には、広大なヨシ原が広がっています。 このヨシ原は、西の湖や琵琶湖の魅力的な生態系を育み、四季折々に見せるその美しさは、多くの旅人の心を癒してきました。水郷は四季それぞれに趣があり、水鳥たちも多く集い、自然の営みや恵みを感じることの出来る場所です。ヨシは春に芽吹きはじめ、夏になると青々と4 m近くに成長し、秋が深まるにつれ葉を落とし黄金色に変化、冬にはヨシ原で刈り取り風景が見られます。3 月頃に、芽吹きを良くするために行われる「ヨシ焼き」は、水郷の早春の風物詩です。そんな自然が織りなす美景を間近に感じられるのが「水郷めぐり」です。織田信長や豊臣秀次が戦国の世の疲れを癒すため、宮中の雅やかな遊びを真似たことが始まりと伝えられています。

優しい時間が待つ沖島へ

琵琶湖の沖合約1.5 ㎞に浮かぶ沖島。約200人余りの人々がこの島に暮らし、船で往来する日常があります。島内に自動車は無く、ガンガンと呼ばれる三輪自転車の姿をあちらこちらで見かけるのも沖島らしい風景の一つ。淡水の湖沼の島に人が住む例は世界的にも少なく、まさに異世界の言葉がふさわしいノスタルジックな場所です。周囲約6.8 ㎞、面積約1.53k㎡。水に囲まれ、その先には長命寺山や鈴鹿山系、比良山系の美しい眺望。昔ながらの暮らしの知恵や豊かな自然が今も変わらず生きづいているのが沖島です。堀切港と島港の往来は沖島通船で約15分。1~2時間に1度のペースで出港しています。

世界農業遺産 琵琶湖システム

琵琶湖周辺の水田は、琵琶湖の固有種であるニゴロブナなどの湖魚に絶好の繁殖環境を提供してきました。河川に遡上する湖魚の産卵環境を保全し、様々な森林保全の営みや琵琶湖の環境に配慮した農業など、森、川、水田、湖のつながりは世界的に貴重なもので、千年以上に渡って受け継がれ、琵琶湖システムとして世界農業遺産に認定され注目を集めています。


ここ近江八幡でも、冬の琵琶湖の湖面から突き出ているたくさんの棒を目にすることでしょう。これは伝統漁法「エリ漁」による仕掛けの一部です。障害物にぶつかるとそれに沿って泳ぐ魚の習性を利用したもので、千年以上前から今日まで続いています。

水と寄り添うスローな旅へ

ヨシ原が茂る水郷、世界農業遺産 琵琶湖システム、ノスタルジックな空気が漂う沖島。水と寄り添うスローな世界は、近江八幡の観光名所である八幡堀からわずかの距離に広がっています。水郷を船で巡ったり、収穫体験を満喫したり、広大な干拓地をドライブしたり。そんな体験がすぐ隣に待っているのが近江八幡のステキのところです。水と生きる、近江八幡。さらに沖島へ船でわたって非日常を体感すれば、心の底から解きほぐされて元気になれる、そんな1日になること間違いなしです。

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