近江八幡ライフスタイルツーリズム⑤
この地に息づく伝統行事& 風物詩

近江八幡市民が心昂ぶらせる神事祭事の数々、四季の移ろいに想いを重ねるライフスタイル。琵琶湖・西の湖がもたらす自然の恩恵を存分に授かり、幾重にも歴史と文化が交差してきたこの地には、深く色濃く、伝統行事&風物詩が息づいています。

近江八幡ライフスタイルツーリズム⑤この地に息づく伝統行事& 風物詩

想いを受け継ぐ伝統行事の数々

祭りや年中行事には、その多くが無病息災・笑福除災・豊穣祈願・集落安全など、地域に暮らす人々の素朴な祈りが込められています。近江八幡市を代表する祭りとしては火祭りが挙げられ、日牟禮八幡宮の左義長まつりと八幡まつり、篠田神社の篠田の花火、沙沙貴神社の沙沙貴まつりなどがあり、いずれも多くの人で賑わいます。火祭りだけでなく、賀茂神社の足伏走馬や浅小井町の祇園祭り、伊崎の竿飛びなど、市内には多数、多様な祭り・行事が今も大切に受け継がれており、季節や歴史・文化を大切にする想いはこの地にしっかりと根付いています。

信長も踊った左義長まつり

左義長まつりは、毎年3月中旬の2日間にわたり開催されるお祭りで、織田信長が安土城下で盛大に繰り広げ、異装華美な姿で躍り出たと伝えられる奇祭です。現在の左義長まつりは、信長没後の安土城下から豊富秀次が築いた八幡山城下に移住してきた人々によって

始まったと伝えられています。ダシで飾られた13基の左義長が日群八幡宮に奉納され、左義長の巡行時の「チョウヤレ、チョウヤレ」や「マッセ、マッセ」の囃しは、家々の表に飾られる赤紙とともに近江八幡に春の訪れを告げる風物詩となっています。


左義長は松明、ダシ、十二月(赤紙)の3つの部分を一本(基)にし、前後に棒を通し、つり縄で括り固め御輿のように担ぐように作り上げ、これ全体を左義長と呼びます。前方となる正面の「ダシ」と呼ばれる作り物は特に意匠が凝らされ、時間をかけ経費を惜しまず、各町の誇りをかけて制作されます。

八幡まつりと篠田の花火

近江八幡には古くから、毎年決まった時期に「火まつり」が市内各地で催され、これを「近江八幡の火祭まつり」と称して国の選択無形民俗文化財に採択されています。中でも左義長まつり、八幡まつり、篠田の花火は三大火祭りとして大いに盛り上がりを見せます。


八幡まつりは毎年4月14日~16日に、古くから日牟禮八幡宮の氏子であった人々により開催される祭礼で、宵宮に松明祭、本祭に太鼓祭りが行われます。松明祭では、笹・菜種殻・藁縄・葭などで作られた大松明をはじめとした各郷から奉納された松明が奉火され、松明の炎が夜空高くに燃え上がる姿は勇壮です。


篠田の花火は毎年5月4日に篠田神社で開催されるお祭りでは、和火による壮大な仕掛け花火が奉納されます。篠田神社の境内に設置された巨大な立板に描かれた絵が、暗闇に青白い火の光として浮かび上がる様は、幻想的な趣があります。

近年注目の祭り& イベント

近江八幡には古くから伝わる祭礼以外にも、個性豊かな祭りやイベントが各地で開催されています。八幡堀まつりは、「灯り」「コンサート」等、様々な企画で盛り上がり、近江八幡節句人形めぐりは、八幡商人が所蔵する貴重な雛人形等が展示され、町中に彩りと賑わいを呼び起こし、文化と伝統を大切にする八幡商人の心意気を今に伝えます。西の湖ヨシ灯り展は、西の湖のヨシに親しみ、価値を再発見するために始められ、ヨシを材料とした様々な造形作品が飾られ、夜の西の湖をやわらかな光で彩ります。また、織田信長をはじめとした武将、姫君などの衣装を身にまとい、安土城下を練り歩くあづち信長まつりは、地元の方が楽しむ祭りとして愛されています。

市民の暮らしに息づく風物詩

古くから近江八幡市民の暮らしに寄り添ってきた西の湖のヨシ原。春に芽吹き、初夏を迎えてオオヨシキリの鳴き声で賑やかになり、ツバメたちがねぐら入りをする光景が目に留まり、晩秋には越冬をする鳥たちが飛来する。時期を同じくしてヨシ刈りが始まり、やが

てヨシ焼きへとヨシ原の風物詩は移り変わります。


紅葉もまた近江八幡の楽しみの一つ。代表的なスポットが、白洲正子さんがその素晴らしさに感銘を受け、石の寺として紹介したことでも知られる教林坊です。期間限定の秋の公開には、紅葉を楽しむために遠方からも多くの人が訪れます。

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